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バイアグラとプリリジーの併用

薬剤の飲み合わせについてのあれこれ

表題のタイトルにもなっているバイアグラとプリリジーというお薬。この2つの薬剤の飲み合わせについて、良く質問を受ける事が多いので書いていきたいと思います。

バイアグラはED治療薬、プリリジーは早漏症に対する薬剤でどちらもかなり有名な薬剤です。恐らくEDや早漏症で悩まれている方であれば、服用した事が有るかどうかは別として名前くらいは「聞いた事が有る!」という方も多いのではないでしょうか?

結論から申し上げますと、バイアグラとプリリジーは併用可能です。ではそれぞれがどういった薬剤なのか?というのをお伝えしたいと思います。

バイアグラ(シルデナフィル)

元々は狭心症の薬剤として開発、研究が進められてきました。しかし途中でバイアグラの主成分であるシルデナフィルに血管拡張作用が有る事がわかり、その効果が陰茎にも発揮される事が判明した為、ED(勃起不全)を適応症とし発売される事になりました。特許が切れた今では様々な製薬会社がバイアグラのジェネリック医薬品を発売しいている事からもその知名度の高さや効果の高さが伺えます。

効果

服用から約30分から1時間ほどで成分が体に吸収されます。また良く勘違いされがちなのが、バイアグラを服用してもずっと勃起状態にはなりません。上で記載した通り、あくまでも血管拡張と血流をよくするのがメインです。なので「服用したら電車にも乗れない…」と仰る方も居ますが、そこはご安心下さい。服用して性的な刺激を受けた際に勃起をスムーズに行う為の薬剤だと思って下さい。

副作用

副作用を心配されている方が非常に多いですが、医師から伝えられた用法・用量をしっかり守れば非常に安全で心強い薬剤だと言えます。一般的な副作用としては、顔の火照り、頭痛、動悸や鼻詰まりなどが挙げられますが、これらは血管を拡張させる為におこる症状で逆に薬剤が効いている証拠でも有ります。イメージとしてはお酒を飲んで酔っ払った時の感覚、もしくはお風呂でのぼせた感覚をイメージして頂ければ良いかと思います。

プリリジー(ダポキセチン)

早漏症で悩まれている方は非常に多く、EDで悩まれている方の3人に1人がPE(早漏症)を合併すると言われている程です。原因は大きく分けて2種類あると言われています。

1.陰茎の硬度不足

この場合はED治療薬で勃起の硬さを出す事で改善が可能です。

2.セロトニンの濃度低下・ノルアドレナリンの過剰分泌

基本的にはこちらが原因の場合が多く、この場合ED治療薬での改善は難しい為、プリリジーの服用が必要です。

効果

プリリジーは主成分をダポキセチンとしており、SSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)です。海外での臨床試験では射精までの時間が約3~4倍に延長されたというデータが有り、さらに服用していく度に効果が増強される事も確認されています。

脳内で分泌されるホルモンにセロトニンとノルアドレナリンというものが有ります。簡単に言うとセロトニンの分泌量がノルアドレナリンの分泌量より下回りセロトニンの濃度が低下すると早漏症に陥ってしまいます。ダポキセチンはセロトニンが再度吸収されるのを阻害しセロトニンの濃度を高める事で早漏を改善します。

副作用

重篤な副作用は無く、一般的な副作用としては眠気や頭痛、下痢や眩暈、喉の渇き、疲労感などが挙げられますが、副作用の発現率自体は一般的な薬剤と比較しても低確率である為、ED治療薬同様しっかりと用法・用量を守れば安全な薬剤だと言えるでしょう。また副作用が気になる方に関しては水を多く飲むなどをすれば副作用をある程度緩和出来るでしょう。

 

最後に

今回題材にした薬剤は問題無く併用出来ますが、残念ながら併用出来ない薬剤も存在します。例えば24時間を空けないED治療薬同士の併用であったり、狭心症などに用いられる硝酸剤などは禁忌薬に指定されており一緒に服用は出来ません。もし心当たり、不明点がある場合は必ず医師に確認をするようにしましょう。