ステンドラって何? 

ステンドラは日本未認可ながらも第4の最新ED治療薬と言われています。2012年に世界に登場しました。容量別には50mg錠、100mg錠、200mg錠となり、1日1回の服用になります。現存のED治療薬と成分の容量が異なる(作用や効果が異なる)ため間違えないようにすることが必要です。バイアグラ、レビトラ、シアリスの三大ED治療薬と呼ばれていましたが、世界で新たにステンドラが現れ、どのような効果の違いを持ってED治療薬の世界に飛び込んできたのでしょう。

ステンドラの主成分は「アバナフィル」

アバナフィルはもともと田辺三菱製薬会社という国内大手の製薬会社によって開発され、先に販売されている三大ED治療薬に比べて即効性に優れているのが特徴です。また、シアリスのように食事やアルコールの影響を受けにくくなっており、副作用の発現も少ないと言われています。

田辺三菱製薬会社は日本国内や一部のアジアを除いた全世界の製造販売権利を2001年2月にVivus(ヴィヴス/本社アメリカ)社に譲渡したことにより、日本国内では未販売となっています。その後ヴィヴス社はFDA(アメリカ食品医薬品局/日本でいう厚生労働省)から2012年4月にアバナフィルと有効成分とした「ステンドラ」の承認を受け、販売に至りました。

アバナフィルの1日服用できる最大量(極量)は200mgとなっていますが、バイアグラ、レビトラ、シアリスなどと比べて高容量に感じて不安になる方もいるかと思いますが、成分や効能自体が異なりますので過度な心配は不要です。また、アバナフィルは即効性がありますが、陰茎に対しての硬度はバイアグラなどに比べてマイルドな強さになります。

作用のメカニズム

バイアグラの有効成分シルデナフィル、レビトラの有効成分バルデナフィル、シアリスの有効成分タダラフィルと同じく、ステンドラの有効成分であるアバナフィルはPDE-5(5型ホスホジエステラーゼ)阻害薬に分類され、PDE-5 という酵素の分泌を防ぐことで勃起を促します。勃起自体は性的刺激や性的興奮により脳から神経を通じてNO(一酸化窒素)を供給する指令を出し、NOが分泌されるとともにcGMP(環状グアノシン一リン酸)を生成します。cGMPは平滑筋という血管などの筋肉を緩めることで血管を拡張させ、陰茎の海綿体に血液が送り込まれます。陰茎海綿体はスポンジのように血液を吸収して陰茎が膨張することで「勃起」します。しかし、血液が流れたままだと勃起し続けることになるので、性的興奮がおさまると勃起を抑制するための酵素であるPDE-5がcGMPを分解し勃起がおさまるという仕組みです。
EDの症状はNOの分泌が少ない状態に加えてPDE-5 が働き、勃起しずらい状態です。アバナフィルはこれに対しPDE-5の働きを阻害することで陰茎の動脈や海綿体にある平滑筋にあるcGMPを増加させる作用で血管が拡張し、陰茎の動脈へ血流を増加させて勃起させます。

ステンドラの服用

メーカー発表によれば服用後、約30分(早い人で15分)ほどで効果が出始めます。三大ED治療薬の中でも一番即効性がうたわれているレビトラでも服用後30分ほどで効果が出始めるので、レビトラに近い位置づけと言えます。効果持続時間はバイアグラやレビトラと類似しており、バイアグラが3~6時間でレビトラが5~8時間でステンドラは6~8時間です。
また、最高血中濃度(薬効のピーク)に関してはレビトラは30分~1時間であるのに対してステンドラは30分~45分です。
※これらを鑑みても三大ED治療薬で持続時間が最も長いのはシアリスで30~36時間となり、食事の影響に関してもシアリスが一番受けずらい部類と言えます。

アバナフィルは上記の通り即効性があるので性行為の30分~1時間前に水かぬるま湯で服用します。牛乳や脂肪分のある飲料は胃壁や腸で膜を張ってしまい吸収しづらくなります。

アバナフィル自体、食事の影響を受けにくいとされていますがシアリスほどではないので他のED治療薬と同様に空腹時に服用することで効果に期待できると言えます。また、シアリスにおいても全く影響がないというわけではなく「受けずらい」程度なので思い違いで効果が期待できない状態にならないよう注意が必要です。もし食後での服用であれば、中華料理やフランス料理などの脂っこい食事は避けて食事の量も腹八分目に抑え、過度の飲酒をしないように服用するよう注意しましょう。1日1錠の服用から次の服用まで24時間以上は空けることが重要です。

副作用と服用できない方

最初に記した通り、副作用が発現しにくいですが他のED治療薬と同じように血管拡張により血流を良くするので、主に頭痛や動悸、眩暈、顔のほてりや目の充血、鼻づまりのように飲酒した時の症状が現れる可能性があります。症状には個人差がありますのですべての人に現れるとは言い切れません。また、稀に一時的な光過敏症などの「光がまぶしい」や「いつもと違う色に見える」などの症状が出る場合があるようです。

アバナフィルやED治療薬の副作用のほとんどは、その効果が消失するとともに副作用もおさまるので問題ありません。その後も症状が続くようでしたら専門の医師に相談することが賢明です。特に頭痛が気になる方は頭痛薬のロキソニンにみられる鎮痛剤との併用が可能です。

不整脈や狭心症、心不全の持病を持っている方、管理のされてない低血圧や高血圧症の方、重度の肝機能障害や重度の腎機能障害で人工透析をしている方、6か月以内に心臓の手術を受けたり脳梗塞を起こした方、血液細胞に問題がある方、変形ペニスの方、網膜色素変性症の方は服用できません。

併用禁忌薬

アバナフィルは割と併用禁忌薬が多いですが、基本は他のED治療薬と変わらず硝酸剤やニトログリセリン製剤、塩酸アミオダロンなどです。CYPA4阻害剤に加え一部の抗真菌薬、HIVプロテアーゼ阻害剤があります。その他にも高血圧の治療薬、アルファ遮断薬、ほかのED治療薬や一部の抗生剤も併用できません。

最後に

こちらのサイトで紹介しているED治療専門のクリニックや医療機関ではED治療に関するあらゆることも含め、ED治療薬についても相談できますので一度ED専門のクリニックで受診することをお勧めします。

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