ジョナリス(Jonalis)20mgとは
ジョナリス(Jonalis)はインドのアジャンタ・ファーマ社によって製造販売されている三大ED治療薬であるシアリス(Cialis)のジェネリック医薬品です。アジャンタ・ファーマ社は他にもバイアグラ(Viagra)ジェネリックの「カマグラ」やシアリスジェネリックの「タダリス」も製造販売している世界的にも規模の大きい製薬会社です。有効成分はタダラフィル(Tadalafil)になり、その効果や効能、副作用はシアリスのものと同じように働きます。海外では日本の特許事情と異なるため、ジェネリック医薬品の扱いも異なります。
ジョナリスとシアリスの異なる点はジェネリック医薬品かどうかという点です。その他に関してはコーティング剤や形状の違いと、微々たるところになります。
ジョナリスの効果
そもそも有効成分のタダラフィルとは、三大ED治療薬の有効成分であるバイアグラのシルデナフィル(Sildenafil)やレビトラ(Levitra)のバルデナフィル(Vardenafil)と同じくPDE-5(ホスホジエステラーゼ5型)阻害薬に分類されます。
ジョナリスは冒頭の通り、シアリスジェネリックです。シアリス(ジョナリス)は副作用、食事の影響が少ないとされ、効果時間が20mg錠の服用で約30~36時間効果が持続しますが、基本的にED治療薬における副作用の発現は他のED治療薬と大きい差はなく、食事の影響に関しても空腹時の服用が一番効果の発現に期待できます。シアリスの有効成分であるタダラフィルは、ブロック上の構造をしていることから体内に吸収されるまでに時間がかかり、このことがシアリスの長い効果時間につながっています。その代わり、服用から効果が現れるまでの時間もほかのふたつに比べて長くなっているので、その点には注意が必要です。 また、タダラフィルは上記の通り前立腺肥大症の薬の成分のひとつとしても利用されているため、前立腺や膀胱平滑筋を弛緩させる効果があるとされています。ジョナリスを服用すると勃起しっぱなしになるのではなく、服用後に性的刺激を受けなければ勃起はしませんのでご安心ください。
シアリスとは
シアリスは2003年にアメリカのイーライリリー社が製造を開始し、日本では2007年に日本イーライリリー(のちに日本新薬へ移管)より販売された世界で3番目のED治療薬です。シアリスの特徴は、ブロック構造により吸収が穏やかで他のED治療薬に比べるとゆっくり吸収され、長時間の効果が期待できるところにあります。個人差はありますが30~36時間の効果があるため、週末に飲むだけで効果が持続することから「ウィークエンドピル」として親しまれています。
勃起を促すcGMP(環状グアノシン一リン酸)を代謝するPDE-5を阻害することで陰茎組織の血流を増加し、勃起を補助します。開発当初はED治療薬として販売されていましたが、その後に前立腺肥大症や肺動脈高血圧症に対して適応があることがわかり、再研究され「ザルティア」や「アドシルカ」として保険適応を取得し、それぞれの適応薬として処方されています。
長時間持続するメリット
タダラフィルの特徴である長時間持続において、そんなに必要ないと思われる方もいますが、単純に勃起をし続けているわけではなく性的刺激に反応したとき勃起するのを補助するので永遠に勃起するわけではないので安心してください。つまり、他のED治療薬に比べて長時間カバーできるので一回の服用でED治療薬の飲み忘れ防止ができるわけです。最大薬効時間(効果のピークタイム)が服用後3~4時間後なので、性交の予定があるなら時間を合わせて服用することが賢い方法と言えます。また、中折れといった症状にも抑止効果があるので、不安な方はEDの症状や不安な状態を医師に伝えると処方がスムーズかもしれません。
ジョナリスの飲み方・服用方法
シアリスのジェネリック医薬品であるジョナリスは、その効果だけではなく飲み方もシアリスと同じく、1日1回1錠を水かぬるま湯で服用します。続けて服用する場合は24時間以上開けてから服用してください。
また、遅効性のため服用後1~2時間で効き始め、最大薬効時間(ピークタイム)が服用後3時間後になるので予定がわかっているのであれば性行為の3時間前には服用しておくといいかもしれません。上記の通り、効果の持続は約30~36時間になり食事の影響は少ないとされていますが全くないわけではありませんので、しっかりとした効果を期待するのであれば空腹時の服用をお勧めします。
ジョナリスの副作用
ED治療薬のなかでもタダラフィルを有効成分としたものは副作用の頻度が少ないことで有名ですが、全くないということではなくED治療薬全般で個人差にもよりますが副作用の発現はあります。比較的出やすい副作用には、頭痛やほてりなどがあり、背痛や筋肉痛もごく少数ですが報告があり、めまいや鼻水、鼻づまり、下痢などが起こることもあります。稀に起こる副作用に視覚への影響があげられます。物が青く見えたり青と緑の区別がつきにくくなるという色覚異常がごく稀にあります。軽度の副作用であれば使い続けても問題はありませんが重篤な副作用が見られた場合直ちに服用を中止し、医師の診察を受けることをお勧めします。
ジョナリスの服用禁忌
ジョナリスの服用は健康状態によっては深刻な問題を引き起こす可能性もあるので、場合によっては服用ができないことがあります。まず、心血管系の病気や心血管系の病気を持っている方が挙げられ、服用すると、心筋梗塞や狭心症など非常に重い副作用が発生する可能性もあります。この他、脳梗塞・心筋梗塞・心不全などの既往歴がある方や肝臓障害や腎不全を患っている方、不整脈・低血圧・高血圧の場合なども、重篤な副作用が発生する可能性があるので服用の禁止あるいは使用制限されます。
勃起とEDの仕組み
・勃起とは
男性の陰茎は左右で一対の陰茎海綿体と、その下に1本の尿道海綿体が通っており勃起に関係しているのは陰茎海綿体です。海綿体は細い糸のような血管が無数に集まったスポンジ状になっています。周りを分厚い白膜が覆っており、勃起してないときは陰茎海綿体につながる血管や平滑筋は収縮した状態なので血液は流入しません。このときは毛細血管を通して、海綿体組織に栄養や酸素を運ぶだけにとどまっています。これが性的刺激を受けることによって脳の中枢神経が興奮状態になり、その情報を脊髄神経を通り陰茎へと伝達されます。体内でNO(一酸化窒素)が放出されることにより勃起の合図となります。NOが放出されることにより「陰茎深動脈」という勃起に重要となる血管とバルブの役割である「螺行(らこう)動脈」が緩みます。それに加えて海綿体の平滑筋も弛緩することで多量の血液を受け入れる状態になります。
血液が一気に流れてくると、海綿体は上記の通り無数の糸のような血管に流れ込むのでスポンジのように血液の圧力によって膨張し、海綿体が硬くなり勃起の状態になります。一度勃起すると海綿体を覆う白膜が膨張した状態となり、静脈が圧迫され陰茎の内圧が上がることで流入した血液が出ていかず、勃起が維持されます。
血液が海綿体に流れ込むことで勃起が引き起こされるときに重要なのがcGMP(環状グアノシン一リン酸)と呼ばれる物質です。これは体内で生成されるいわば「血管拡張剤」みたいなもので、これが細胞内で分泌されることによって陰茎の平滑筋が緩みます。
性的刺激によりNO(一酸化窒素)が放出されるとcGMPが増加しますが、陰茎海綿体にはPDE-5(ホスホジエステラーゼ5型)という分解酵素が存在し、このPDE-5は射精後や性的興奮がおさまった後にPDE-5がcGMPを分解することで血管や平滑筋が戻り、勃起を鎮める役割を果たします。
・EDとは
EDは勃起不全のことを指しますが、一種の性機能障害でもあります。精子ができなくなったり質が悪くなったりというものとは異なります。性交渉の際に勃起が生じなかったり途中で萎えてしまうような状況になります。その他にも勃起しない状況から男性は大きなショックを受けることになり、精神的なストレスからさらにトラブルをもたらす可能性があります。
EDと一口に言ってもいくつかタイプがあり、最も起こりやすいのが陰茎の海綿体に十分な血液が流入しなくなり勃起が生じないというケースになります。これは血管自体を拡張と収縮させる体内の物質や酵素の分泌に問題が生じることによって起きます。その他にも血管自体に障害が起こり血栓や梗塞によって血流が悪くなっているタイプ、心的ストレスにより勃起できないタイプ、性機能ホルモンのバランスが崩れることによって生じてしまうこともあります。それぞれのEDのタイプがあることを踏まえ、適切な治療を行うことが重要です。また、こうした診断ができるのも専門の医師のいるクリニックや医療機関です。自己判断せず、こちらで紹介させていただいているクリニックで受診することをお勧めします。